「ごめん！ホテル一人で泊まってくれる？」

 

 

突如、旦那からものすごいことを切り出された。

 

 

ひと月前から楽しみにしていた鳥羽旅行。
ホアキンが転職してから、
保険にエクシブという高級なホテルに格安で泊まれるという特権がついてきた。

 

 

早速、こてはじめにわりと近いホテルを予約。

 

 

スペイン以来の旅行だったので楽しみにしていたのに、
まさかの前日に、

 

 

「日曜、仕事になっちゃった…。」

 

 

 

 

WHAT?!??!!

いっつも土日は休みやのに今週のこの日だけ仕事って。

 

 

 

しかもシフトを前日に出すなよ。
人を馬鹿にしている。
しかし、

考えようによっちゃ、

 

 

・五人部屋に一人でのんびりできる
・温泉も堪能できる
・朝4時半起き(旦那の見送りと弁当作り)から解放される！

 

 

 

「ええで！一人で泊まる！

逆にテンションあがってきた！！」

という、なんとも無礼な発言を浴びせ、

不可思議な旅行のプランは可決された。
何でも一人で楽しめるのはもう今までの経験で培ったアビリティだ。

 
ホアキンとは夜の8時ごろまで伊勢を旅することに。
伊勢神宮に着いて、

美味しすぎる肉を食べた。

 

おかげ横丁にある「豚捨（ぶたすて）」

 

 

豚を飼ってた捨吉さんが肉屋を始めたのがきっかけらしい。

 

牛肉しか出会ってないけど豚捨て。

 

 

なんかすごいなオイ。

 

 

 

うんま。

 

 

電車乗り継いで来た甲斐あったわ。
街の雰囲気もいいし、

人がなんか優しい。

 

 

お伊勢さんにお参りして、
早々にホテルへ。

しばらくダラダラのんびりして昼寝。

家でやれや。

 

 

 

ホアキンの帰りの時間が近づいてきたのでバスに乗り、夕食も兼ねて鳥羽駅へ。
驚いた。

鳥羽駅、

なんっもない！！！！

なんっも！！！

 

 

かっぱ寿司が唯一あったけど30分待ち。
無理無理無理。

 

 
すると、
ちょうちんのかかった食堂で、
優しそうなおじいさんが手招きしてた。

 

 

ええいままよ！

と飛び込んで伊勢うどんを注文。

 

 

 

熱燗一合を頼むと、
ワンカップがレンジでチンされただけのワンカップがワンカップのまま出された。

 

 

 

あ〜この感じ大好き！

 

 

 

カウンターでおっちゃんがひしめき合うところにお尻をねじ込んで座ったからか、
もうアットホームがやばい。
ホアキンはめっちゃ社交的なので
みんなに大人気。

 

 
隣に座ってたおっちゃんは、
じゃあ、これプレゼント！

 

 

 

そう言って、自分で撮った日本の素敵な写真を一枚くれた。
競馬の馬の写真で、
めっちゃくちゃ臨場感の漂う素敵なシーン。

 

 

熱燗を一緒に飲んで、
味はイマイチだけど身体はあったまるね〜なんておっちゃんは失礼なこと言ってたけど、店員さんも笑ってた。

 

 

 

すると、
店員のお姉さんが、

 

「あなた、海女さんにならない！？」

 

 

 

え。

 

 

まさかのスカウト。

 

その彼女は、海女さんでもなんでもないけど今日は何故か海女さんの衣装があるらしい。

 

 

 

「せっかくだから、

海女さんになっていきなよ！」

 

 

 

 

あ、じゃあ…。

ま、待てよ！
とんでもないことを思いだした。

 

私、いつもものすごい薄着なんです。
ご存知の方も多ござんしょ。
布がペラッペラな服を二枚着ただけなので夜はかなり寒かった。自己責任。

 

 

そして、
ホテルの部屋にあったパジャマを下に着用していたのだ。

 

コートの下はパンッパン。

 

デブ。

顕著なデブ。

東京ドーム３個分のデブ。

そして、海女さんの衣装に着替えるよう居酒屋で強いられる私。
まぁ、着たけどな。

 

パジャマばれたくないから服の上から海女さんになったさ。

 

 

パンッパン。

 

 

ほうら。

 

 

 

 

どや顔で旦那と。

 

 

 

 

みんな、似合う似合う〜！

と言ってくれたけど、

 

 

社交辞令って凶器にもなり得ると知りました。

 

 

しかし、人があったかくてほんまにいってよかった(*^_^*)

心があったくなり、ホアキンを駅まで送って私は風呂へ。

 

 

広々とした部屋で、
景色もよくて、
大浴場も夜空に面してて

きんもちよかった〜。

 

 

ちなみに、帰りのバスでまさかの文字盤に挨拶されました。

 

 

 

三重は楽しい。

 

 

 

終わり。