「福島県へいこう」
ふと、そんな思いにかられ、10月の連休を使って旅に出た。
【目的】
・2年前にいった津波被害の場所を視察。
・福島の良さを写真に納め、自分のアートを施し個展を開く。
・個展×福島の今をみんなに伝えるイベントの準備。
・福島のおいしいものをたらふく食べる。
・観光という形での復興支援。
急な思いつきに関わらず、母も母の友人も参戦。
そして、福島で医者として働く伯父に連絡をすると、
すっごく忙しいはずなのに2つ返事でOK!
そして、びっちりとした行程表が送られてきた。
さすが伯父。
のんびりとした私とは打って変わって、絶賛多忙中なはずの伯父だが、
恐ろしく計画的で勤勉でなんでもこなしちゃうスーパーマン。
若干、NEETなんかな?と思う程のフットワークの軽さには毎回脱帽である。
朝、5時に起きて新幹線に乗り込む。
朝8:10に出て、昼12:47には福島駅へ降り立っていた。
見事な睡魔!
寝れば良かったのに、母と母の友人と話すのが楽しすぎて睡眠を逃す。
まずは伯父が参加している赤十字病院の健康祭りに参加した。
私が代表をさせてもらっているEast Japan RE: project(東日本復興支援団体)は、
民医連という医療団体に寄付しているが、
今は日赤も民医連でも垣根を越えて復興に取り組んでいるんだとか。
伯父は、「放射線と健康相談」というブースで地域の人の相談に乗る係。
しかし、おそろしく軽い伯父は、
「あや子、君も相談員としてこのブースに座ったらいい。」
と、助産師であるのをいいことの母はいきなり福島の見知らぬ土地で相談員を仰せ使う事になった。
私は、こうゆう地域密型なことが大好きなので1人でウロウロ。
目に入るナース達を大阪弁でまくしたてナンパしまくった。HAHAHAHA
一番最初に目が合ったナースに話しかけると、
逆に口車に乗せられ、検尿するハメになってしまった。
旅行に来て一発目のイベントが
「検尿」ってどうゆうこと?
ええいままよ!
そして、超健康というカジュアルな診断を受けて、
なぜか白衣試着体験もして、大満足でそのブースをあとにした。
そして、「癒しのハンドマッサージ」というコーナーですてきな熟女に前足を揉みしだいてもらった。
その後は、レスキュー隊員のユニフォームを試着するコーナーに激突。
そしてまた、可愛いナースの口車に乗せられ、
福島についてわずか1時間の間に私はRED CROSSの一員になっていた(仮)。
まさかのまさか、その模様を写真におさめてくれ、来年のカレンダーまで作ってくれた。
なんなの?!神なの!?
また、別のブースにいけば、「保存食試食コーナー」なるものがあり、
物欲しそうな顔で見ていると、
「ちょっと、食べてみますk・・」「ハイ!」
と、若干食い気味に返事すると、
・非常食の缶パン✖️2
・ドレッシング
・ノンアルコールビール2本
を袋につめて手渡してくれた。
「試食」っていう意味分かってるんかな?
と、彼女の国語レベルを疑う程の量の試食をさせてもらうことに。
その後、お腹のエコー検査もして
身体年齢や体脂肪を測る検査もした。
これら全ての行程がなんと全て「無料」!
「無料」という言葉は「苔」の次に好きな言葉である。
しかし、身体年齢・体脂肪チェックでは
「太ってるから運動してください」
という現実を叩き付けられ、泣きそうになりながら台風前にジョギングしに行ったのはここだけの秘密である。
しこたま健康祭りを楽しんだあとは、今日のお宿へ。
といっても、紅葉の時期の福島は大盛況でホテルが全然取れなかった。
だからその日の宿は、伯父の働く診療所の当直室。わお斬新!
病院で寝るなんて怖いかな。。と思いつつも、
その診療所はジブリに出てきそうなすっごく可愛い木造のコテージのようなところで当直室はなんなら田舎のおばあちゃん家に戻ったような懐かしささえこみ上げてきた。
夕方は伯父の粋な計らいで、福島を一望できる夕日スポットへ。
天井山という山からの景色は圧巻で180度美しい山々に囲まれた福島を堪能することができた。
夕日は息をのむ程美しく、
こんなに美しい場所やのに震災や原発事故のせいで
福島から人が離れていっていることへの悲しさが同時に押し寄せてきた。
私とは年が倍近く違う3人と一緒に、少年や少女のように綺麗な夕日をみてはしゃぎ回った。
夕日をたらふく堪能したのにも関わらず、私たちは空腹全開。
花より団子とはまさにこのことである。
これまた伯父の粋な計らいで「加登屋」という料亭へ。
旬の野菜や肉、魚がぎっしり詰まったフルコース。
手作りでものすごく美味しすぎて写真を撮り忘れたのはそれだけ美味しかったという証拠。
福島へ行く時は絶対に抑えてほしいスポット。
たらふく食べて、コースでなんと3000円。
大阪なら6000円だしても食べれるかどうか分からないほどの旨さ。
毎回、まったく読めない方向で伯父につれられ、
なぜか私たちはアルゼンチン音楽を堪能しにいくことになった。
え。
私たちが訪れた「川俣町」という場所。
その町はアルゼンチン北西部コルドバ州の北に位置するコスキン市という避暑地に
「雰囲気が似ている」
というなんともふわっとした理由でその都市と提携し
なんと40年間もこの川俣町でコスキン祭りが続いていて、全国・全世界から音楽家が集まりラテン音楽を3日間深夜まで奏でまくるとい祭典が開催されていた。
私の旦那は、スペイン×アルゼンチンのハーフやし、
名前がホアキンやし、
なんかもう親近感しか湧かなかった。
そこでも、目に入る可愛い女性やおばちゃんに片っ端から話かけ、
彼女達の口車に乗せられ、飲めもしない清酒を購入してしまった。(無鉄砲)
私、男に生まれてたら絶対女性関係でだめになるタイプ。
その夜は近くの銭湯で疲れを癒し、
素っ裸のおばちゃんと仲良くなり大阪から来たことを話すと
心から嬉しそうな笑顔を見せて喜んでくれた。
「そったら遠いところから、
ほ〜んに色んな人がきてくれてうれしいやねぇ〜」
その言葉が聞けただけでなんかもうほんまにきてよかったと痛感。
おばちゃん達との交流の後、
今日のお宿の診療所に向かった。
福島での人とのふれあいが私の心をすごく癒してくれた。
つづく。