不定期に更新しているベトナム日記。
今回は、少し色恋沙汰に触れていこうと思います。
できるだけ読み切りでも楽しんでいただけるように書いていますがぜひバックナンバーも読んでみてください★
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2006年3月4日(土)
朝9:30起床。
起きて間も無く、度々このベトナム日記に登場する南原清隆似のナンちゃんが
「サッカーの試合を見にいこう!」
と誘いに来たので眠気まなこでバイクに乗り込んだ。
しかし、ただただサッカーを背景にナンちゃんと喋っているだけだった。
そんなことより起きて10分で男の子と出かけている化粧っ気のなさにドン引きする。
11:30
アインさん(七三分け)、ハイさん(純情ボーイ)、ダオちゃん(ラオス人のおっさんエンジェル)と共に、
怪しげなカラオケ店で昼食を共にした。
ダオちゃんはおっさんやからか小食で、またもや私は彼の分も平らげることになり1.5人前完食(日常)。
さて、今日はいよいよマイチャウという少数民族の村へ旅行!
聞くところによると、
一年生20名、建築大学の学生20名、計40名が参加する大規模な旅行らしい。
今考えたら、2日がかりの合コンだったのか?
この旅行で、はじめに話したのは、
安達祐実をおばあちゃんにしたような可愛い女の子(褒めてんのかけなしてんのか)で、お母さんのように気が利く子だった。
ニックネームは菊ちゃん。
名前までおばあちゃん風。
バスで2時間半で着くと聞いていたが、ゆうに4時間を超えていた。
揺れる車内で巧みに剥かれたマンゴーやらフルーツ各種が次々と私たちにもてなされる。
マイチャウは、5つの民族で形成されていて、それぞれが異なった言語を話すんだとか。
履くと、べらぼうに広がるスカートが民族衣装で、
赤茶の顔色、笑うお歯黒がシンチャオ(こんにちは)するお茶目なおばあちゃんがたくさんいた。
驚くことに、
Google画像検索で
「ベトナム マイチョウ 民族衣裳」 と検索すると
私の画像がめちゃめちゃヒットしてびっくり。
そんなことはさておき、
竹の筒におこわが入っていて、竹を割って食べる。
むちゃくちゃ美味しい。
菊ちゃんは、おばあちゃんなのにバタフライ柄のスカーフをプレゼントしてくれた。そう、菊ちゃんはおばあちゃんみたいな話し方だけど18歳なのだ。
早速夕食!
高床式住居で配膳されたご飯。
建築大学の学生がこっちおいでと手招きしてくれたので一緒に食べることに。
みんな、フランス語専攻で、私と共通する言語は皆無だった。
しかし、私のあまりの豪快な食べっぷりとコミカルな動きがツボにはまったのか
「あなた、とても楽しい人だね!」
と片言の英語で褒めてくれた。
飯食ってコミカルって何やねん。
言語が通じない場合、決まってするのは
「”愛してる”ってなんていうのコーナー」
私 “How do you say ‘I love you in French?'”
(愛してるってフランス語でなんていうの?)
男子学生”Je t’aime”(ジュテーム)
そしてすかさず、色目使って、
“Thank you❤️”
というと、
必ず笑いが取れる。
(何してんねん)
純情大学生の
「あ、そういう意味じゃなくって!やられちゃったな!んもう」フェイスはたまらない。ASYNF
(おばさんかよ)
ご飯の後はキャンプファイヤー!!!
怖いぐらい漆黒の山道を歩いて山頂へ向かう。
ヤマニステラレマセンヨウニ
ヤマニステラレマセンヨウニ
ヤマニステラレマセンヨウニ
何度も心の中で祈った。
山へ登る際、割とトロピカルな顔立ちをしたヴィンヒンという男の子が声をかけて来た。
彼とはすぐに意気投合し、
学校のこと、歴史のこと、ベトナムのこと、いろんな話をした。少し癖のある英語だったが、お互い第二言語で話すので妙に理解できた。
アインさん(七三)とハイさん(純情)は、私の世話係を担ってくれていたので、
私が他大学の学生と親しげに話しているのを後ろからずっと睨んでいた。
キャンプファイヤーでは、もう何でもあり!
火の周りでバンブーダンス。
ダンス歴7年。
一度もちゃんと飛べなかった。
自暴自棄。
その後は、卑猥な遊びをした。
男女ペアになって、
新聞紙の上に乗る。
合図に合わせてだんだんその新聞が破られ、新聞紙から落ちないように密着するしかないというゲーム。
最後まで残ったチームには映画のチケットがプレゼントされるんだとか。
今思ったら、
うん、間違いなく大規模な合同コンパ!
ありがたいことに、
「ペアになって!」
と何名かが申し込んでくれた。
恥ずかしくて、「誰でもOK!」というと、
(発言こそアバズレ)
小柄なジャイアンみたいな男の子と組むことになった。
惜しくも準優勝。
その後はまったりモードになり、
のび太に似た男の子がギターを弾いてくれていた。
楽器弾ける人って、すごい。
それにしても、ここはドラえもんの世界なのか。
ムードが高まったところで、まさかの
「唯さん、ヒップホップをかましてください」コール。
お調子者な私は、
火の粉にまみれて40名の前でダンスを踊り散らかした。
その一瞬で、大人気となり、
気がつけば私と写真を撮るために学生たちが列をなしていた。
こ、こんなの初めて!
逆に楽しい!
モテワードを連発したところで帰路へつく。
帰りは、菊ちゃん(安達祐実似老婆風若者)と一緒に
・森のクマさん
・if..DA PUMP
・ドラえもん
など、狂ったラインナップの曲を熱唱しながら帰って来た。
まさか、元気なベトナム人はここで寝かせてくれるはずもなく。
高床式住居に帰ると、
「ポークスープがあるよ!」
と私を誘惑し、豚汁を飲みながら私はこの日記を書いている。
途中、ガンガン中断しにくるベトナム人。
先ほどギターを弾いていたのび太似の彼に、
「あんた、のび太に似てるね」
というと、
「な、なんだと〜〜!!!」と怒って、
「君は、ドブネズミのように美しい!」
と、褒めちぎってくれた(握りこぶし)。
なぜか、
話していて妙な気持ちになって来た。
ああ、そうだ。
彼は、似ているんだ、
私がベトナムに来る前に思いっきり振られたあの彼に。
冒頭に書いたジュテームゲームを彼に仕掛けてみる。
切なくなるだけなのに。
すると、のび太の電話がなった。
ガールフレンドからだった。
のび太は、とても優しい顔をしていた。
弾けかけた赤い実は、
弾ける前に高床式住居からポロリと落ちた。
まさか、この出会いが大長編になるなんて。
続きはまたこんど!うふん
マイチャウについて詳しく知りたい方はこちら
Mai Chau travel -Lonely Planet