長野県伊那市主催のエッセイコンテストに応募し、
佳作に選んでいただきました。
来月、人生二度目の長野へいってきます。
父と母にはたくさんのことを教わりました。
テーマ:親孝行の謳歌
【父と母のジョークの教え】
「起っきろ〜!」
おたまと鍋をカンカンならし、
今日も父が私たちを起こしにくる。
そんな毎日がずっと続くと思っていた。
父が倒れたのは私の誕生日前日だった。
一週間後、母の日に父は死んだ。
いつでもジョークを忘れない母は、
「あなたの誕生日を台無しにして、
母の日に死ぬなんて空気読めない男だね。」
そう言って笑ってた。
母はいつもそう。
私たちの前では、楽しいときも辛いときも笑ってくれた。
「今が一番底辺、これから上を見るだけだから楽勝じゃん!」
そんな母の発言に私は何度も救われた。
そんな時、ある手紙が届いた。
戦争地域で働く医師への寄付の手紙だった。
生前、父は私たちの知らないところで
ずっと寄付を続けていたようだ。
「お父さんの名前でこれからも寄付を続けていこうと思う。」
母はそう言って今も夫婦の共同作業として支援を続けている。
私は今、東日本大震災の支援を続けて4年になる。
辛い時でも笑顔を忘れないこと、
困っている人を支援すること、
それを広げていくのが私の最大の親孝行だ。
でも時々、
あのカンカンという音が懐かしくてたまらないんだ。
人を助けること、
辛い時にはジョークを言って
笑顔を忘れないことを教えてくれた両親に心から感謝。
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短い文章で、思いをまんまんに詰めたし、
なんども同じような文章を読んだことがあるかもしれないけど、
これを読んで誰かがほっこりしてくれたり元気になってくれたらいいな。